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家族の気持ちが行き詰まった時
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病気の本にはそれぞれの病気の特徴的な症状や行動が、記されています。お子さんが病名を診断され、そうした本を読んだ時、そこに書かれている内容によって、気分が落ち込んだりすることもあるかもしれません。
でも、物事はその人がどんな視点で見るかにより、ずいぶん変わります。そのとらえ方によって、ご両親の気持ちも、言葉の持つイメージからくる、圧迫感のような苦しさから解き放たれることがあるように思います。

発達障害のあるお子さんのお母様じゅんさんが書かれたエッセイ集『発達障害のある子のこころを育てる―3つ子の子育てハッピー絵日記』についてこちらで取り上げましたが、その本の中に、「ものは考えよう」というタイトルで、紹介された考え方がありました。イラスト付きでとってもかわいいので、ぜひぜひ本編をお読みいただきたいのだけど、文章の一部をちょっと私の方で表にしてみますね。
自閉症、脳性まひの次男のたんたんくんの1歳の頃の様子です。

たんたんくんの特徴 ご両親の見方 専門家の表現
キラキラの目 好奇心旺盛 周りが見えない
いつまでも何度でも 学者肌 興味の偏り
常に正座 礼儀正しい 筋肉のこわばり

確かに、専門家の表現方法が誤っているわけではないけれど、なんだかあんまりわくわくするような言葉には思えないですね。ネガティブな響きを伴っているような…。自分のお子さんのことを考える時に、そうした言葉ばかりが頭の中で独り歩きすると、心穏やかには過ごせないかもしれません。でも、同じ行動について、じゅんさんご夫婦がたんたんくんを表現する言葉を見てみると、すごくわくわく感が伴っていますよね!
そうした気持ちでたんたんくんに接することによって、きっとおうちの中の雰囲気も、ずいぶん温度が違うように思うのです。

じゅんさんはこんな風に書いていらっしゃいます。

たんたんに障害があるとわかったときは、
「なんでもっと早く気づいてあげられなかったんだろう」と、
自分を責めて落ち込んだりもしたけれど、
「ものは考えよう」とはよく言ったもので、
ここまでのイラストを逆からたどってみれば、
専門家の見解も親バカの目にはかなわない。
もちろん、専門家の手助けが必要なこともあるけれど、
専門的な知識に偏りすぎて、「親」じゃなくなってしまうのは寂しいと思う。
専門家は大勢いるけれど、家族の代わりはいないもの。
障害があってもなくても、
たんたんはたんたん、お母さんはお母さんだよね!


引用文献:
じゅん(2012)『発達障害のある子のこころを育てる―3つ子の子育てハッピー絵日記』学研教育出版, p.17

あーいい言葉だなあ。
病気のこどもたちの一番近くにいるのは、専門家じゃなくて、親ですものね。その一番近くにいる人が、こんな風にあたたか視線を向けてくれることは、どんな治療よりも100倍の効力を発揮するような気がするのです。
それは病気に対して…というよりも、こどもが人として生きていくうえで。きっと大きなポジティブな影響力をもっているように思うのです。

たんたんくんがキラキラの目で、何度も何度も夢中になって同じことを繰り返している時、たんたんくんを突き動かすものは何なのだろう。鋭敏な感性? 深い集中力? 根気強さ?…それはよくわからないけど、自閉症のお子さんって、そうした情熱のような、自分を奮い立たせる心の起動力を、誰よりもたくさん持ち合わせているのだろうなあ。きっと。
それは「今日も変わり映えのしない日で、つまんなかったなあ」なんていう風に、惰性で生きてしまう人には欠落したものなんだと思うけど。

 
自分の気持ちがかわることによって、あなたとお子さんとの間の空気感が居心地のいいものにかわっていくはず。          
長原恵子