病児・家族支援研究室 Lana-Peace(ラナ・ピース)
 
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自分を支える理論との出会い

私は2012年秋の入院生活の間、とにかく順調に家に帰れるようにと必死でした。
痛みがあっても、手術の翌日から点滴架台を押して、よぼよぼと歩行練習をし、術後3日目の朝からようやく重湯が始まってから、病院で出されたものはすべておいしく感謝していただきました。
管理栄養士さんが栄養バランスを熟考し、調理スタッフが早朝から用意してくれた食事ですもの。
入院中は、その日一日が自分にとってどうだったのか、それで精一杯でした。基本的な食べる、排泄する、歩く、寝る、といった行動を無事に行うことが目標となり、息抜きは妹の差し入れしてくれた韓国ドラマのDVDでした。

でも退院間際になって、思ってもいなかった方向に話が進み、これからの治療としていくつかの選択肢を出され、予想外のものも含まれ、私の頭の中は文字通り混沌一色。
これから自分は病気と向き合ってどう生きていきたいのか…、それが単なる感傷を出発点とするのではなく、確固とした何かに基づいたコンセプトを必要としていたのですが、見つけられないまま退院となりました。
退院後、数日は自宅で気兼ねなく過ごせる喜びを満喫していたのですが、今後のことを考えると、五里霧中の気分でした。

その時、ある本が私の方向を決める大きな羅針盤になったのです。
それは当時新潟大学の免疫学の教授であった安保徹(あぼとおる)先生の本でした。術前から妹が安保先生の本を用意してくれていたものの、がんが疑われてから手術まで、あれやこれやと準備と整理に明け暮れた2ヶ月弱だったので、本の中身がしっかり頭の中に入っていなかったのでした。

安保先生は徹底的に身体を温める生活や、ストレスを見直す生活を奨励されていました。ここまでだったら、たぶん一般のテレビ番組や雑誌でも取り上げられており、目新しいものではありません。
ただ安保先生はそれを免疫学の立場から、明解に説かれていたのです。
安保先生の「白血球の自律神経支配のメカニズム」を知った時、
心の中で合点がいった。というか腑に落ちたというか。
とにかく「これだ!」と思ったのです。
その瞬間、自分の心の中でとても温かい風が吹いたようでした。
体温を上げることにより、身体の中でどのような変化が起こるのか、がんにとってそれはどのような意味があるのか、わかりやすく説かれていたことは、自分にとって福音となりました。

そしてこれまで健康に留意した生活を送ってきたはずなのに(でも本当は随分間違った生活をしていたのですが)、がんだと言われ、自分の身体に信頼がもてなくなっていた私の心の中に、もう一度、自分の身体の力を信じてみようという気持ちを安保先生の本がもたらしてくれたのです。

特別な最先端の未認可の治療に可能性を頼るのではなく、日々の生活を見直すことで、身体を作り変え、それが病気に対して有効であると示されていたことは、大きな魅力でした。
だって、人生、と言えば大袈裟に聞こえますが、今日一日、明日一日のささやかな「生活」が積み重なって一週間、一ヶ月、一年となり、やがてそれは自分の「人生」の一部になっていくのですから。
あっちへふらふら、こっちへふらふらと強風にあおられていた自分の人生が、ようやく自分の手の中に戻ってきたと思いました。

「病気は体の失敗ではない」

引用文献:
安保徹(2010)『人が病気になるたった2つの原因』講談社, p.50


良い言葉だと思いませんか!

身体を温めるといっても、あまりにストイックな、非現実的な行動は、私には無理なのです。 私にとってのキーポイントは次の通り。
1 簡単な方法
2 楽しく続けられる方法
3 莫大なお金を投資しなくてもできる方法 
これから、自分がどんな風に取り組んでいるか、ご紹介していこうと思います。

さてここで、安保先生の本から3冊ご紹介しておきます。
(もっとありますが、とりあえず今日はこのへんで…)
安保徹(2012)『カラー版 図解 病気にならない免疫生活』中径出版
安保徹(2010)『人が病気になるたった2つの原因』講談社
安保徹(2009)『安保徹 最強の免疫学』永岡書店

安保先生の他の書籍で、付録の講演会DVDを拝見しました。
安保先生の発する情報には、人の気持ちを温かくする力があります。
なぜだろう…?
それはきっと、安保先生の免疫学が「人間愛を基盤にした上に成り立つ医学」として、世の中に向けて情報発信されているからではないかしら?
医学は元来、人を幸せにするための学問ですものね。

自分の人生を手の内に取り戻して、
自分の身体を最大限活かす暮らしを考えてみませんか!
2013/5/8  長原恵子