エネルギーが木に充填された土地 来宮神社(熱海) |
2015年12月、静岡県熱海市の来宮(きのみや)神社に行ってきました。それは樹齢2000年を超えると言われる「大楠」に会いたいなあと思って。
こちらJR来宮駅から歩いて数分のところにあります。熱海は特有の起伏の激しさがありますが、駅から神社までの道のりはわりと平坦な感じなので、歩いても負担がありません。 |
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参道脇には美しく紅葉した木々を目にすることができます。 |
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そして鳥居からすぐ近くのところに第二大楠がありました。
天然記念物指定されている神木の大楠は、神社本殿の奥にあるものですが、この第二大楠もとても立派です。 |
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本殿手前の向かって右側には、来宮弁財天と弁天岩があります。
この弁天岩、岩と木が1つになって固まっているように見えませんか?
なんだか、背中に蛇をのせた亀が、どっしりとたたずんでいるようです。 |
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境内はきれいに掃き清められ、清々しい雰囲気が漂っています。 |
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さて、いよいよ大楠です。
この大楠は天然記念物で、樹齢2000年以上、周囲が23.9m、高さは26m以上もあります。かつてここの神社には7本の大きな楠があったそうで、神社のホームページによると、江戸末期まで「来宮神社」は「木宮明神」と称され、古文書にも登場するのだとか。本当に立派な木があったのですね。
しかし嘉永年間、大網事件という漁業権争いの訴訟費用捻出のため、7本の楠のうち、5本が切られてしまいました。そして、残りの木を切ろうとした時、それを遮るように白髪の老人が現われ、木を切ってはならないと告げ、大鋸が割れてしまったのだそうです。それ以後、人々はこの木をご神木としてお祀りするようになったのだそうです。
これまで何度も大きな地震があっても、この樹勢を保ち続けて、こうして空に向かって枝を伸ばす姿は、実に神々しいように思いました。 |
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木の幹の根元のあたりには、まるで立ち上がった龍のような姿に見えるところもありました。
木の洞は、そこが何か別世界に通じるような不思議な雰囲気があります。 |
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木の幹の一部は金属で覆われていましたが、きっとその下は洞穴のようになっているのでしょう。雨水がたまって中が腐らない様にという工夫なのだろうと思います。 |
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木の周囲はぐるりと一周できるようになっています。少し高さのある斜面を登りますが、裏側に回ると、樟の途中から出ているぼこぼこしたところが、よく見えます。幹の一部なのか、根が幹のように成長したのか?不明ですが、すごく生命エネルギーに充ち溢れているように思います。 |
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大楠の手前には狛犬が設置され、大楠を守っています。大楠の木の間には、新しい別の生命もすくすく育っていました。 |