病児・家族支援研究室 Lana-Peace(ラナ・ピース)
 
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時を超えて生きる力を宿す大ケヤキ
― 東京 練馬白山神社 ―

2017年1月、練馬白山神社に行ってきました。こちらの神社の創建は平安時代に遡るそうですが、近年はパワースポットとしても知られているようです。小さいけれども、とっても清々しい場所だったので今日はご紹介です。

Lana-Peace 充電できる癒しの場所 練馬白山神社

鳥居をくぐると、本殿に続く石段の向って左側に、大ケヤキが登場します。かつては石段上にも1本、大ケヤキがあり、昭和15年に国指定天然記念物となりましたが、平成25年の台風で犠牲となりました。残念。

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現在見ることのできる石段下のケヤキは、平成8年、国指定天然記念物になりました(練馬区登録文化財 保護樹木第1172号)。 樹高19m、幹周囲8mの都内最大のケヤキです。
練馬白山神社の大ケヤキは、11世紀半ばから12世紀にかけて活躍した武将 源義家にゆかりのある木と伝えられています。
義家が後三年の役で奥州へ向かう道中、永保3(1083)年、戦勝祈願としてケヤキ苗を奉納されたのだとか。

明治の初めにはケヤキの木は6本あったそうですが、時代の変遷と共に、その数は減っていきました。神社境内の解説版によると、林学博士の本多静六先生によって、神社内のケヤキが樹齢7-800年を経ていると鑑定されたそうです(鑑定日がいつか書かれていないので、今から何年前のことかはわかりませんが、きっと最初の天然記念物指定が行われた昭和15年あたりのことだろうと思います)。奉納されたケヤキの子孫が、いろんな時代を経て、生き延びて、こうして今も練馬白山神社の境内で根を張って、立っているということですね。つまり、このケヤキは何百年もの間、人々から大事にされた思いがいっぱいつまっているということ。

平成に至って2本残っていたケヤキの木は、落雷や腐敗によって衰弱していたそうですが、平成3年から9年に渡って樹木医によって治療が行われました。でも、何百年もの間、地震や台風、雪にも耐えてきた木は、すごい底力を秘めていますね。平成29年(2017))訪問時には、大きな枝は何本か支えを必要としながらも、その枝先は空に向かって、見事に伸びていました。今は落葉して枯れ木のように見える大ケヤキですが、今年の新緑の時期には、また訪れてみたいと思います!

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石段を上がると向かって右手には、背の高いカヤの木がありました。ケヤキのような天然記念物ではありませんが、とても元気なエネルギーを宿している印象を受ける木です。ケヤキの幹から、空に向かってまっすぐ上向きに生えるている枝は、力強い葉っぱがたくさんです。そしてその小さな葉っぱも、一枚、一枚にエネルギーがみなぎっている感じです。

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石段をあがると、2つ目の鳥居が登場です。こちらの神社名が、とてもかわいい字体です!
「白山」の字がまるで空に向かって両手をあげて「万歳!」「Welcome !」って言っているみたい。

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さて、御祭神と本殿を守るように、狛犬が。

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狛犬の台座の裏には、文政元年戊寅九月吉日に江戸 浅草山谷町の石工の平次郎さんによって造られたことが刻まれています。この地で200年もの間、人の行来を見つめ、神様を邪悪なものから守っていたのだなあ。

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そしていよいよ、本殿です。御祭神は伊邪那美命(いざなみのみこと)です。いろいろお願いして…。
さてと、見上げるとこちら、本殿の木彫りの飾りは実に美しい。どの彫りも勢いがあって見事です。

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Lana-Peace 充電できる癒しの場所 練馬白山神社 元々は地に生えていた丸太が、人の手によって、こうして命を得て何か意味あるものを形作るって、すごいことだなあって思います。
まるでそこにストーリーが息づいている感じがいたします。
どの彫刻も、とても丁寧に彫られたもの。いつの時代、どんな人が、何を考えながら、彫刻刀を一生懸命、彫り進めていたのかなあ。
Lana-Peace 充電できる癒しの場所 練馬白山神社 神社社殿の壁面には、花のそばに佇む鳥の美しい木彫りが飾られていました。

花鳥瑞祥、そういう意味なのだろうと思うけれど、今年は酉年。これはラッキーな彫り物に出会ったな!
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神社によっては人目に触れにくい本殿の裏側あたりは、なかなかお手入れが行き届いていないところもあるけれど、でもこちらはきちんと人によって整えられた感じが伝わってきました。
決して派手な神社ではないけれど、土地の周りの雰囲気とか、降り注ぐ陽の光とか、自然の空気の中にある何かの力とか、そういう様々なものが、時を超えて調和している…そんな印象を持つ場所でした。

 

何百年も経て衰弱した木も、生きる底力が引き出される…
練馬白山神社は、人の思いや敬虔な力の集合が感じられる場所でした。
2017/1/3  長原恵子