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心肺蘇生を受けたこども 3-人生を導いた天使の言葉

「心肺蘇生を受けたこども 1-金色の道と神様」「心肺蘇生を受けたこども 2-そばで守ってくれる人」では、心肺蘇生を受けていたお子さんは苦しくないし、そばで守ってくれる人がいるというお話を取り上げました。今日は、心肺蘇生を受けて元気になったというお子さんにとって、心肺蘇生を受けた経験がお子さんの心に、どのような影響を与えているのか、考えてみたいと思います。
ご両親の中には、「いろいろと大変な医療処置を受けたことが、こどもの心にトラウマになってしまったらどうしようか…」と心配されている方もいらっしゃることでしょう。もしかしたら死の恐怖かもしれないし、処置に対する恐怖かもしれないし、一体どんな気持ちであるかを知りたいけれど、死の瀬戸際であったという事実をもう一度お子さんに思い出させるのは、これもまた残酷な気がするし…。ご両親が悶々と思い悩む一方、実はお子さんは深い学びを得ていることがあるようです。ジェフリー・アイバーソン氏の著書『死後の生』の中に登場する、女性のお話はあなたの不安を取り除いてくれることでしょう。

ヘレンさんは8歳の時、地元のプールで泳いでいた時に、溺れてしまいまいた。どうにか水面に浮きあがろうもがいたのですが、3度目に沈んだ時にとうとう意識を失い、プールの底に沈んでしまいました。その時のことを、ヘレンさんはしっかりと記憶され、50歳近くなってから、当時のことを回想されて、次のようにお話をされています。

そのとき、自分がプールの底に沈んでいるのを見ながら、私は空中へ上がっていったんです。救命員が「全員上がってください」と大声で呼んでいるのが聞こえました。

そのつぎに気づいたときは、黒い道があって、私はそこを歩いていました。どういうわけだか小さなシカがいて、私と一緒に歩いているんです。そのうち、とても美しい庭に出ました。

すごい大本が一本あって、川が流れていて、木のそばで子どもが遊んでいました。その子たちの衣装はトーガを思わせるようなものでした。古代ローマの人が着たようなゆったりした服です。

その子たちが私を見て、こっちにおいでと呼んでくれました。私は行こうとしたんです。でも途中まできたとき、壁か、あるいは何かの力にぶつかったように感じて……

どんなものかうまく説明できませんけど、つぎの瞬間には、私は真空に吸いとられたみたいに、引きもどされてしまったんです。気がついたら自分の体にもどっていました。

救命員の大丈夫か、しっかりしろっていう声が聞えてくる直前、天使が私に何か言っていたんです。そのときはまだ8歳でしたから、意味がわかりませんでした。

でも何年かたつと、わかってきました。天使はこう言ったんです。もし私がいい人生をおくるなら、死を恐れる必要はどこにもないって。そのときから今日まで、ずっとそうしようとつとめてきました。なかなか完壁にはいかないことでしょうけどね。

その話は長いこと誰にもしませんでした。みんなに、とくに父や母にどう思われるかが心配でしたから。私のほかにもそんな体験をした人がいるとわかるまで、黙りとおしてきだんです。でもこの体験のせいで、死が怖くなくなったんだと思います。死んでも怖いことは一つもないことがよくわかりましたから。両親はもう二人とも亡くなりましたけれど、きっと二人にも会えるでしょうしね。それはとても楽しみにしているんです。

引用文献:
ジェフリー・アイバーソン著, 片山陽子訳(1993)『死後の生』日本放送出版協会, pp.116-117

臨死体験をした方の多くが、死への移行は怖いものではなかったと話をされます。でもご両親の中には「じゃあ、こどもは簡単に命を断とうとしてしまうのではないか」と心配されるかもしれません。
でも実際はそんな短絡的なものではありません。
「いい人生をおくるなら、死を恐れる必要はどこにもない」
その天使の言葉は、確かにヘレンさんのその後の生き方を導くことになりました。
「いい人生」それは人によって捉え方が様々に異なるでしょう。
でもきっと、その人の本分が発揮できるような一生懸命生きた人生が、「いい人生」と呼ばれるものなのだと思います。

 
「いい人生」それを親がこどもに諭さなくても、本人が一番よく自覚しているはず。だから、あまり心配しないで。
長原恵子
 

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