病気と一緒に 生きていくこと
家族の気持ちが 行き詰まった時
アート・歴史から考えるこどもの生
先日、韓国ドラマで「お隣さんは元ダンナ」という作品を見ました。 このドラマは離婚したご夫婦が、それぞれ新しく生活を始めようとするのですけれど、それが隣同士の家だった、という設定で始まります。 元夫婦が互いに新しい人生を歩んでいく過程で、いろいろ大変なことが起こり、それを通して成長していく姿が描かれたドラマです。 さて第36話で、認知症の母と二人暮らしの少年のお話が登場します。 ある日突然、母がいなくなってしまい、 少年は途方にくれて、あるおうちに身を寄せて、お世話になっていた時のことです。 その少年が家で勉強していた時、そこのお婿さんである青年が少年に向かって、アドバイスした言葉がとても印象的でした。 13分30秒あたりから出てくる言葉です。
ドアが1つ閉じれば、神様が別のドアを開けてくれる。 そのドアを目がけて、走ればいい
引用: 「お隣さんは元だんな」第36話 13分30秒あたりから出てくる言葉。 2010年韓国SBSテレビ 脚本:チェ・ヒョンギョン氏
あぁ、いい言葉だなあと思って聞いていました。 宗教の中の言葉から採られたものか、偉人の方の言葉を採られたものか、その背景はわかりませんが、こういった台詞をさりげなく日常会話の中に登場させる脚本家チェ・ヒョンギョン氏は、すごいなあと思いました。 病気になって、何か機能障害が出てくると、今までできていたはずのことができなくなってくるかもしれません。 できないことに目を向けてしまうと、気持ちはどんどん底まで落ち込んでしまいます。お子さんがもしも、そんな風に抑うつ状態となって、自暴自棄になってしまったら、ご両親は本当に辛いところです。 でも、この青年が言うように、自分の前には「別のドア」があるのだと、考えを変えてみたら…それは行き止まりのような自分の気持ちの先を、照らすことになるのだと思うのです。 次の新しく開いたドアの先に潜んでいる、いろいろな可能性を探しに出かけてみるのも、良いのではないかと。そんな風に思いました。