2014年3月8日、河津桜の原木を訪ねたのですが、それはそれは、見事な桜でした。枝はたくさんの花をしっかりと支え、幹はその枝をしっかりと支え、河津桜の原木は誇らしげに、嬉しそうに、立っていました。
まるで桜の木の精がそこに宿っているかのような、何か不思議な力強さが感じられる木でした。
河津桜の原木は、今から約60年ほど前、昭和30年(1955)、河津川沿いので芽吹いていた桜の木を個人のお宅のお庭に植えられたもので、そこから開花するまでの間、11年間の月日が経ったのだそうです。
そう知った時、病気で外に自由に出かけて遊んだり、思い通りに活動できないお子さんのことが思い浮かびました。
今、お子さんはエネルギーを自分の身体や心や魂の中に、しっかりとじっくりと蓄える時期なのかもしれない。
他のお子さんと同じように学校に行ったり遊びに行ったりできないことを、もどかしく思ったり、焦っているかもしれない。
でも、きっと今の大変さは、これから起こってくる楽しさにつながっていくはず…。
だから、今は「どんな花が、咲くといいかなぁ…」
それをいっぱい考えてほしいです。
11年咲かなかったお花、でも11年経って、ようやく咲いた河津桜の原木は、それから50年近く経った今も、こうして見事な花を咲かせています。 |