病児・家族支援研究室 Lana-Peace(ラナ・ピース)
病気のお子さんと
ご家族のために…
 
ご案内
Lana-Peaceとは?
プロフィール連絡先
ヒーリング・カウンセリングワーク
エッセイ集
サイト更新情報
リンク
日々徒然(ブログへ)
 
エッセイ集

病気と一緒に
生きていくこと

家族の気持ちが
行き詰まった時

アート・歴史から考えるこどもの生

病気の子どもたちが楽しい気分になれるといいな!「けいこかふぇ」のページへ
 
人間の生きる力を
引き出す暮らし
自分で作ろう!
元気な生活
充電できる 癒しの
場所
アート・歴史から考えるこどもの生
ハート型土偶
(個人 蔵)
 
品名:
ハート型土偶(重要文化財)
 
出土:
群馬県東吾妻町郷原出土
数量:
1
時代:
縄文時代(後期)・前2000〜前1000年
所蔵先:
個人蔵
展示会場:
2018/4 東京国立博物館 平成館
(写真撮影許可あり)
 

この土偶は昭和20年頃、群馬県東吾妻町郷原の道路工事中に発見された(※1)ものです。立位の状態では高さは30cm(※2)のこの土偶ですが、会場の解説板によると、この土偶は土中の石囲いの中に横に寝かされた状態で発見されました(※3)。胸の上から肩、そして腹部から両下肢にかけて直線がいくつも刻まれ、いくつかの渦巻文様が刻まれています。渦巻はちょうど関節があるあたりに位置しますが、何だかエネルギーの流れの合流を表現しているかのようです。
臍部から下がる線は妊娠線で、その下にも産道が表現されていることから、生命の誕生を祈る信仰遺物(※4)と考えられているそうです。
わざわざ石で囲まれたところに収められていたこの土偶。医療の発達していない縄文時代の女性にとって、出産は文字通り命がけだったことでしょう。妊娠期間無事に過ごすことができ、赤ちゃんが無事に誕生しますように…と祈りが捧げられて、土の中に収められたのかもしれません。

2018/8/10 長原恵子
 
参考・引用資料
※1 群馬県 畏れと祈り
※2 群馬県発掘情報館 ハート型土偶と縄文人のいのり
※3 会場展示板 解説文
※4 前掲ウェブサイト※1