2016年5月下旬、立山黒部アルペンルートに行ってきました。目前に広がる大自然は、とても雄大で、人間って何て小さい存在なんだろうと思うことばかり。雪深い場所であるけれど、その時期を越えてこうして、春になって顔を出しているもの1つ1つ、そのすべてにとても力強いエネルギーがあるように思いました。 そして、アルペンルートの中に黒部ダムがあります。黒部ダムは堤高(ダムの基礎地盤から堤頂まで)が日本一の大きさで、世紀の大工事と称された20世紀の大事業。雄大な自然の中に人工物を作ること…それは近代発展に必要な電力確保のために、人々が挑んだものですが、想像を絶するような苦労があったのです。 厳しい自然環境と過酷な労働の中でも、こうして立派なダムができあがったことを考えると、先人の叡智と努力は感服に値します。 また、立山黒部アルペンルートの交通手段も、どれもこれも、苦労の末にできたものばかり。そして環境保護を意識されたものでした。乗車中は快適な移動で、場合によっては数分で終わるけれど、その背後にあるものを見過ごしてはいけませんね。 というわけで、立山・黒部アルペンルートを通じて、大自然によって浄化され、たくさんのエネルギーを分けて頂く機会を得て、いろいろと考えるきっかけになりましたので、今回、ご紹介しようと思います。
出発は立山駅。富山駅から向かう場合は、富山地方鉄道富山駅から立山駅まで乗車し、立山駅で乗り換えとなります。 同じ建物の中の1階が富山地鉄の駅、2階がケーブルカー乗り場。 立山駅周辺で前泊される場合は、立山駅に到着したら、下車後、駅構内で2階に上がってから出た方が良いかなって思います。駅前の広場(ガイドブックなどによく出る写真)の風景が広がります。私はホームのある1階から出てしまったので、バスロータリーなどが見えなくて、想像と違う風景に戸惑ってしまいました。 接続の効率と散策時間の確保だけでなく、変わりやすい山の天気、という点からも、早朝出発のメリットがあります。午前の往路ではお天気が雨と霧でも、復路の午後ではきれいに晴れた、ってこともありました。 立山ケーブルカーは全長1.3kmで標高差500m、平均勾配24度の坂を、片道7分かけて、上って行きます。