ギャレッ卜・ポーターという少年は九歳のとき、自分が手術不可能で治癒の見込みのない脳腫瘍におかされていることを知った。そこで彼はメニンガー財団の自発的コントロールプログラムで学んだ視覚化法により、自分だけの「スターウォーズ」のシナリオをつくった。
自分の脳は太陽系、腫瘍は他の惑星を侵略する邪悪な惑星で、彼自身は腫瘍に戦いを挑んで最後に勝つ字宙艦隊の艦長だ。この宇宙戦争のイメージは、ポーターには大いに効果があった
― 他には何の療法も行なわなかったにもかかわらず、五カ月後には腫瘍が消えたのだ。現在、彼は健康な若者として元気に暮らしている。(略)
戦闘のイメージを不快に感じる人には、病気の細胞を成長の糧、あるいは滋養物として摂取するというイメージを心に描くことを勧めたい。燕麦細胞がんのある女性は、雌馬と雌鹿が自分の体内の麦を食べているところを想像した。
視覚化法を実行するにあたり、こうしたイメージを使うのを好む人は多い。
引用文献:
B・S・シーゲル著, 相原真理子訳(1993)『シーゲル博士の心の健康法』新潮社, p.177 |