「わたしは結婚とは緑がなかったけど、うらやましがるのはやめたの。わたしにはやりがいのある仕事があるし、好きな旅行も自由にできて仲のよい友だちもいる。
足りないものに不平を言うより、今あるものに感謝して楽しむことにしたのさ。わたしは今のままでじゅうぷん幸せだよ」
おばさんの横顔は自信にみち、自立した女性の美しさにあふれていました。
「幸せには、いろいろなかたちがあるのね、ウルシエおばさん」
「そういうことだね。運命をのろったり、こわがったり、ひがんだりして、自分のからの中にとじこもってしまうおく病者はたくさんいるわ。
でも、あんたはそうじゃない。
心を開いて、前に進む強さがある。」
引用文献:
礒みゆき(2011)『マルガレーテ・シュタイフ物語
テディベア、それは永遠の友だち』ポプラ社, p.67 |