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悲しみで心の中がふさがった時 |
同じ月を眺める |
昨日、2013年9月19日は東京では夜空に雲が少なく、美しい中秋の名月を見ることができました。
いろいろと楽しいことがあった日も、大変なことがあった日も、そして悲しいことがあった日も、毎日、夜空には月が出てきます。
それを見るたびに、何百年も前の昔の人たちも同じ月を見ていたのだなあと感慨深く思います。
そして、何百年も前のある一日を切り取ってみても、同じように夜になると月が出て、それを眺めていた人がいるのだなあと思うと、不思議な気分になります。
そんな時、思い出す言葉があります。
歌手の小田和正さんがずいぶん前に出されたエッセイの中の言葉です。
小田さんがアメリカ人の友人と交わされた会話が綴られています。
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いつだったかビルと別れる時、
「オレは反対側に帰るけど、いつも同じ月を見てるんだよ。
だから月を見たら時々
『ODAもこの月を見てるんだな』って思い出せよ」といったら、
「SURE!」と答えて、それ以来二人はいつも、
「THE SAME MOON!」といって別れる。
引用文献:
小田和正(1990)『TIME CAN'T WAIT』朝日新聞社, pp.23-24 |
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同じ月を眺めるということは、その瞬間、時間がつながるということ。
どんなに離れていても。
それは今の時間だけでなく、過去もつなげてくれるはず。
だって、
あなたが今眺めている月は、あなたのお子さんが生きていた時、眺めた月と同じ月なのですから。
そして、これから何十年経ったとしても、あなたが見る月は決して変わることなく、また夜空に昇ってくるのですから、未来のあなたは、お子さんの生きていた時にもつながっていくはず。
そんな風に思うと、月が出てくるのが楽しみになります。
太陽も良いけれど、夜空に出てくる月は、あなたの心の闇を照らすお子さんのよう。
月は満ち欠けによってどんなに姿を変えても、必ず夜空に戻ってくる。
変わるけど。
そんな風に考えてみると、月はあなたのお子さんと同じかも…。 |
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あの頃のお子さんに会いたくなったら、夜空の月を眺めてみませんか?
きっとあなたの心に、何かが伝わってくるはずです。
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2013/9/20 長原恵子 |
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