私は数学者ではありませんが、この話はわかります。
数字の0と1のあいだには無限の数字があります。
0.1、0.12、0.112と無限に続く数の集合です。もちろん、0と2のあいだや、0と百万のあいだには、さらに大きい無限の数の集合があります。
ある無限はほかの無限よりも大きい。
かつて私とガスが好きだった作家がそう教えてくれました。
世界の時間の無限はずっと大きいのに、私に与えられた時間の無限は小さくて、その小ささに私は怒りを覚えました。私に予定された時間より、もっと長く生きていたい。
それに、オーガスタス・ウォーターズにも、もっと長く生きてほしかった。
でもガス、
私は私たちの短かった無限に言葉ではいえないほど感謝してる。
かけがえのない日々だった。
限られた時間の中で、あなたは私に永遠をくれた。
ありがとう
引用文献:
ジョン・グリーン著, 金原瑞人・竹内茜訳(2013)『さよならを待つふたりのために』岩波書店, pp.272-273