そして、お姉ちゃんと一緒に遊ぶんですって。お姉ちゃんには妹ちゃんの姿が見えているし、声も聞こえているんです。お話を伺った時も「今、ここに来てるよー!」って。
お姉ちゃんが妹ちゃんと遊びたいなーって思った時は、お姉ちゃんが心のなかで小さい声で、呼びかけるんですって。
「OOちゃん、遊ぼう!」
そうするとまたまた妹ちゃんは、すぐに表れるんですって。
塗り絵したり、かくれんぼしたり、楽しい遊びをいっぱいします。お姉ちゃんからお話を伺っている間も、妹ちゃんは元気、元気。お姉ちゃんの横で塗り絵をしていたかと思ったら、今度は急にお母様の膝の上に座って甘えてみたり…、そんな様子を残念ながら私の目には見えないし、何も聞こえてこないから、お姉ちゃんが代わりに教えてくれます。
「今、OOしてるよ」「OOって言ってるよ」
お姉ちゃんのその実況中継を聞いて、私もワクワクしてきます。
そう言えばかくれんぼする時、妹ちゃんは膝を抱えて丸くなって、小さくなったら、小石になっちゃう時があるんですって。でもお姉ちゃんはそれを知っているから、見つけちゃうと妹ちゃんは「ばれちゃったー」って、また元の姿に戻るんですって!物にも魂が宿ると言いますが、まさか小石が…そうすると、粗末に扱ってはいけないですね。
天国はとても居心地の良い場所だそうです。妹ちゃんのホームグラウンドは天国だから、普段はそちらで過ごしていて、遊びたい時、会いたくなった時に、地球のもとのおうちに遊びに来るそうです。
そして当日はお話を伺っているお部屋に、なんと十人も天国から友達をつれて遊びに来てくれていたそうです。妹ちゃんの交友範囲はとても幅広いみたい。「こんなに背の高いお兄ちゃんがいるよ」って教えてくれたのは、入口のドアの上のあたりの高さ。たぶん高校生くらいなのかなあ。そして「勉強好きなお兄ちゃん」「本が好きなお兄ちゃん」「サッカーが好きなお兄ちゃん」も部屋の中に来てくれて、満員御礼状態だったらしいです。妹ちゃんの親衛隊みたいなお兄ちゃんたちなのかな?でも、お兄ちゃんたちは途中で「疲れた」と言って天国に帰っていったそうです。あー、お茶もお菓子も出さなくてごめんなさい。後でそう気付いたときには、時すでに遅し。せっかく来てくれたのに、お兄ちゃんたちの話題を話していなかったから、退屈しちゃったのでしょう。それに妹ちゃんが楽しそうに過ごしているのを見て、安心したのかな。
夜になったら、お姉ちゃんはお母様のそばで寝るけれど、妹ちゃんも一緒に寝るのだそうです。だからお姉ちゃんはお母様の横にぴったりくっつくのではなくて、妹ちゃんが横になれる分、スペースを開けるんです。
妹ちゃんは普段はお母様とお姉ちゃんと一緒に寝るけれども、時々こっそり、お父様のお布団の方にももぐりこむんですって。お父様、気付いているかなあ。
妹ちゃんが、ご両親に何か伝えたいことはないか、お姉ちゃん経由で尋ねてみました。
「あるんだって。
ママのお顔見ながら「お母ちゃん大好きー」って言ってる。
ママがわかったよって言うまで、何回も何回も言うよー!だって」
「お母ちゃん、お父ちゃん大好きー!」
そして妹ちゃんはお姉ちゃんが幼稚園に出掛ける時、幼稚園バッグにくっついて、一緒にバスにのって幼稚園に遊びに行くんですって。
でもね、お母様のことが心配だから、家に戻ったお母様のところに瞬間移動して、大丈夫かなってちらっと覗き見して、安心したら、幼稚園に帰ってくるんです。
天国に帰る時は、肩のところにある小さい羽をパタパタとさせたら、すぐにピュンっと戻れるんですって。
天国で神様にお願いすると、羽をもらえるそうです。
妹ちゃんが生きていた頃、親御さんが「守る」立場だったけれど、今ではお子さんが「守る」立場になっているんですね。妹ちゃんはもうすぐお誕生日。この世の年齢では三歳になります。でもそんな小さなお子さんが親のことを心配して、幼稚園から戻ってくるなんて…その話を聞いた時、心がジーンとしました。
妹ちゃんとの悲しいお別れをした時、お母様はお姉ちゃんに「これからは心の中にあるちっちゃいおうちに、帰って来れるんだよ」ってお話したんだそうです。
きっと、その言葉がとっても良い導きをして、今に至っているのかなあって思います。 |