ポートランド美術館に展示されていたtriptych（3枚続きの絵画が三面鏡のようにつながれたもの)は、聖母子と聖人が所狭しと描かれているのですが
、まるで法隆寺の伝橘夫人念持仏厨子を想起させるような印象を受けました。死後の世界に通じる聖性がぎっしり詰まった小さな空間をそばに有することは、お子さんを亡くしたご両親にとって、たとえば現実世界の中で生きながらも、いつでも心の拠り所を感じられるような気持ちになるのかもしれません。
特に「今まさに、そうした世界とつながって、助けを求めたい」と思うような時には。