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アート・歴史から考える死生観とグリーフケア |
伝東大寺写経工房 華厳経(二月堂焼経断簡)
(アメリカ ポートランド美術館蔵) |
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作品名: |
伝東大寺写経工房 華厳経(二月堂焼経断簡) |
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(撮影許可あり) |
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作者: |
Japan, attributed to the Todaiji Temple Sutra
Atelier, Nara
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技法: |
Silver ink on indigo-dyed paper |
所蔵先: |
Museum Purchase: Funds provided A.A.Burnand III,
Robert DiGiorgio, and George J. Kuhrts by exchange
アメリカ, ポートランド美術館所蔵
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出展先・年: |
アメリカ, ポートランド美術館所蔵, 2015年 |
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ポートランド美術館には二月堂焼経断簡が展示されていました。
寛文7年(1667)、東大寺二月堂のに火の手が上がった焼け跡から発見された『華厳経』の断簡。
経文は紺紙に銀泥で書かれているにもかかわらず、黒く酸化されず、また経典下部の波のような連続した焼け跡は、当時巻物として保管されていたことを生々しく伝えています。
灰の中から見つかった時、これが350年近く年月が経って、遠く海を渡り、アメリカ、ポートランドの地でその姿を表していると、誰が予測したことでしょう。
大切なものは時間や空間を通り越して、存在し続けるのだと、改めてそう感じずにはいられません。
それはたとえば、先立ってしまったこどもの魂のように。
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2015/3/21 長原恵子 |
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