ソウルの駅のホームで見つけた石像。
こちら地下鉄景福宮駅ホームの騎馬像です。
どうやら韓国の国宝第91号の陶製騎馬像を
模したものだそうで、オリジナルは5-6世紀に作られたもの。
韓国語ウィキペディアによると、
オリジナルの陶製騎馬像は1924年、
韓国の慶州市から船形土器と一緒に出土したそうで、「死者の魂を陸地と水路を介してあの世に導いてくれる呪術的な機能を持っている」のだそうです。(日本語翻訳ソフトに頼ってみましたが...)。
現物は高さ30p弱ですが、地下鉄ホームの石像は大人の背丈くらいありました。
現実社会の中で場所と場所をつなぐ駅のホームに、古代、この世とあの世との間で魂を導いていた騎馬像が置かれている。
ミックスする時間もすごいし、駅のホームのオブジェとして、そうした過去の価値ある遺物を参考にして、模して作り、設置するのもすごいですね。
日々の生活の中で利用する地下鉄のホーム。
そのようにして日々目にすることにより、人間の感性も何か豊かに変わっていくのかもしれない。
そしてこの騎馬像、ホームの大きな石像は、導かれた魂はきっと良いところに行けただろうなあって思えるような、どこか力強さがありますが
出土した現物の写真を見ると、小さいけれども、とても精巧な作りです。
そして、しっかりと作られています。
副葬品としての陶製騎馬像。
埋められてしまえば、もう誰の目にも触れないけれど、それでもこんなにきちんと作られている。
そこに、何か死者への思いがとても込められているような気がいたします。
出土した現物はソウルの中央博物館にあるそうです。
以前1度行ったことがあるけれど、そんな背景知らないで、すーと通ってしまったような…。
また訪れる機会があったら、今度はちゃんと見たいです。 |