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アート・歴史から考える死生観とグリーフケア |
「帆船 朝日 渡邊版」「帆船 朝 瀬戸内海集」 吉田博 作
(個人蔵) |
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作品名: |
帆船 朝日 渡邊版 |
作者: |
吉田 博 |
技法: |
木版, 紙 |
寸法: |
45.5×33.2cm |
制作年: |
大正10年 |
所蔵先: |
個人 |
出展先・年: |
「生誕140年 吉田博展 山と水の風景」
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
(東京・新宿, 2017)
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作品名: |
帆船 朝 瀬戸内海集 |
作者: |
吉田 博 |
技法: |
木版, 紙 |
寸法: |
50.8×35.9 cm |
制作年: |
大正15年 |
所蔵先: |
個人 |
出展先・年: |
「生誕140年 吉田博展 山と水の風景」
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
(東京・新宿, 2017) |
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「帆船 朝日 渡邊版」は瀬戸内海に浮かぶ帆舟の木版画ですが、「日中」「夕日」といった具合に時間の経緯によって変わる様子も摺られています。この中でも、やっぱり朝日が良かったです。3枚の帆の内、大きな2枚帆の間の向こうに昇る朝日は、その中心に向かって強くて、でもその全体が柔らかな感じで広がっている様子が伝わってきます。
同じく吉田氏の「帆船 朝 瀬戸内海集」は前述の作品と同じ構図であるものの、帆は破れてはいません。こちらは太陽全体が帆を包み、まるで一体化しているようです。同じ作品を文化遺産オンラインのページから閲覧することができます。
どちらの木版画にも共通するのは、木版画で描かれた太陽を背にした帆船が、まるで後光を放つ神仏のようだ、という点です。
そこから放たれている不思議な力により、見ている者が守られているかのような感覚を持つ木版画。それはお子さんを亡くして悲しみに暮れる親御さんにとって、どんな信仰であるかに関わらず、心の中に浸透してくるような絵でした。 |
2017/9/1 長原恵子 |
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