加彩しきょう壺
(東京国立博物館 蔵) |
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品名: |
加彩しきょう壺 |
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列品番号 TJ-2527 |
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列品番号 TJ-2528 |
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出土: |
中国 |
数量: |
各1躯 |
時代: |
前漢〜新時代・前1〜後1世紀 |
所蔵先: |
東京国立博物館蔵 |
展示会場: |
2018/4 東京国立博物館 東洋館
(写真撮影許可あり)
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品名の「しきょう」とはミミズクの別名。かなり難しい漢字表記のため、ここではひらがなで表記ています。壺の上の蓋はミミズクの頭が象られています。小さな耳が頭の上にちょこんとついてかわいい形です。列品番号 TJ-2527の方の胴体を見ると、左右の翼と胸の羽の表現がはっきりわかります(写真1)。このミミズクの壺は実用使いの壺ではなく、故人が死後の世界で生活に困らないようにとお墓に納められた明器です。あちらの世界でもお酒を楽しく嗜むことができるようにと、供えられたものだったのでしょうか。 |
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中国では古くからしきょう(ミミズク)のデザインが取り入れられており、商時代にはしきょうの形の青銅器が盛んに作られていた(※1)そうです。今回紹介の2体の壺はそこから随分時代は下り前漢時代となりますが、フクロウやミミズクは現世と来世とをつなぐような場面に表現されたことから、当時闇夜と死後の世界とが相通じる観念であったことを示唆する(※2)と展示会場では解説文が添えられていました。 |
また、ミミズクは夜間、悪霊がはびこる宗廟を守ってくれる番人といった考えも(※3)ありました。亡くなった方が死後の世界で危険な怖い目に合わないように、しっかり守ってくれますようにといった願いを託されたミミズクたち。小さくてかわいいけれど、2000年以上の時を経てもその存在感は抜群です。 |
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写真2:列品番号 TJ-2528, 2527前方側面より |
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<参考資料・ウェブサイト> |
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<写真> |
写真1 |
列品番号 TJ-2527前方側面より(当方撮影・撮影許可あり) |
写真2 |
列品番号 TJ-2528, 2527前方側面より(当方撮影・撮影許可あり) |
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2018/8/16 長原恵子 |