加彩方壺(かさいほうこ)
(個人寄贈・東京国立博物館 蔵) |
|
品名: |
加彩方壺(かさいほうこ) |
|
|
出土: |
中国 |
数量: |
1合 |
時代: |
前漢時代・前2〜前1世紀 |
所蔵先: |
個人寄贈・東京国立博物館蔵 |
展示会場: |
2018/4 東京国立博物館 東洋館
(写真撮影許可あり)列品番号:TJ-685
|
|
|
|
こちら「加彩方壺(ほうこ)」という名前の明器です。「方」とは四角の意味を持つものでしょう。台座も正方形、蓋の合せの部分も正方形ですが、壺は頸の下から中央が膨らむように成形され、蓋は四角錐でできていることから、直線と曲線の作り出すそれぞれの角度が、大変美しい組み合わせです。
壺の底辺、頸部、上端、蓋の底辺の部分には、幅の太い白い横線が入り、壺全体がしまった印象を受けます。 |
|
|
土器を焼成後、顔料で彩色した加彩陶は、色が剥落しやすく実用には向かないものの、死者と共に埋納する副葬専用の明器として戦国時代から漢時代に発達した(※1)そうです。少し濃い目のグレーに淡い朱や紫、白色の模様が壺表面に描かれています。退色しているのでしょうが、落ち着いたきれいな色合いです。 |
|
|
漆器を写した明器と考えられているこの壺、共に埋葬されていた死者もきっと美しいものをこよなく愛していた方なのだろうと思います。
|
|
<参考資料・参考ウェブサイト> |
※1 |
展示会場 解説板 |
|
|
|
<写真> |
写真1 |
加彩方壺 蓋と壺頸部(当方撮影・撮影許可あり) |
写真2 |
加彩方壺 壺胴部の文様(当方撮影・撮影許可あり) |
|
|
|
2018/8/17 長原恵子 |