心がさまよったら |
エッセイ「雨の日とリンカーン」では、自分の気持ちが落ち込んで、何とかしたいと思う時、手始めに身の回りの何か小さなことから取り組むことが、良いきっかけになるというアメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーン氏の言葉をご紹介しました。
今日は引き続き、自分の心がどうにも落ち着かない時に、どうすれば良いかについて、アメリカ先住民であるオジブウェー族の血を引くサイコセラピスト ロバート・ブラックウルフ・ジョーンズ氏の言葉を取り上げたいと思います。
ジョーンズ氏の言葉はたくさん良いものがあるので、Lana-Peaceのエッセイ「心配のスイッチ」「細胞が作り出す世界」「信じる力」「夜空の満月と昼間の月」でも取り上げています。 |
落ち着きのない心
気ままにさまよう心とうまくつきあえ。
心の思いのたづなをとれ。
落ち着きのない心を飼い馴らせ。
あなたには心のスイッチがあるはず。
頭の中の
明かりのつけかたや消しかたを学べ。
考えに操られるのでなく
考えを支配すること。
心がさまよったら
仕事に引き戻せ。
引用文献:
ロバート・ブラックウルフ・ジョーンズ, ジーナ・ジョーンズ著, 加藤諦三訳(2008)『アメリカインディアン聖なる言葉』大和書房, pp.52-53 |
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確かに何かの理由によって落ち着きなく、心があちこちにさまよう時は、そうした気持ちを作り出している「心のスイッチ」を一度、切ってしまうのも良い方法ですね。それらが助長されているのは「考えに操られている」結果であると考えるならば、確かにその「考えを自分で支配する」ことが、心配や不安の助長から解放されることになりますね。
ジョーンズ氏は「心がさまよったら、仕事に引き戻せ。」と言っていますが、落ち込んだ時のリンカーン氏の対処の仕方と共通点がありますね。心がぐるぐるしている時、何か小さなことでも1つ、やってみると、気持ちの向かう先が変わって、効果をもたらすのかもしれません。そしてそこに何か自分で実感できる生産的な結果が伴えば、その効果は自分の気持ちの変化を加速してくれるでしょう。そんな大層なことではなくて「とりあえず、本棚を一段だけ、整理してみる」そんな小さなことを手始めとすれば、プレッシャーにもならないでしょうし…。
達成感を得たり、満足感を得たり、心地良さを得ることは、きっと、前の自分の気持ちよりは改善しているはずです。
現状に不満を抱けば、それはきっと今日も、明日も、あさってもずっと続くものだろうけど、自分が小さな変化を起こすことは、きっと大切。
ここでデーケン先生の言葉を思い出しました。
昨年2013年7月3日、キリスト教入門講座でアルフォンス・デーケン先生がお話された言葉です。
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みんな生きていることは同じだけれど、生き方は違う。
生き方は変えられる。
2013年7月3日、
アルフォンス・デーケン先生の言葉
キリスト教入門講座(上智大学の岐部ホールにて)
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生き方の違いは他人との違いだけでなく、今の自分と、変化する前の自分との違いにも、きっと注目するべきですね。他人の芝生はどうしても青く見えるものですから。 |
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心が落ち着かない時は、身近なことに取り組んでみてくださいね。
何か現状を変えたい時、一番早く力になってくれるのは自分自身。
2014/6/15 長原恵子 |