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魂・霊と死後の生〜様々な思想〜 |
息子とのつながりを求めて |
次男を3歳の時に、三男を11歳の時に病気で亡くされたエイブラハム・リンカーン氏について、彼がどのような死後の世界観を持っていたのか、エッセイ「確かな真実」で取り上げました。そこではリンカーンのお父様が亡くなる前に、お父様へ伝えてほしいこととして、継弟あてに出されたお手紙の言葉から拾ってみましたが、その後、三男が亡くなった時のリンカーンの言葉が記されている本を読む機会がありました。
茫然自失のリンカーン夫妻を慰めようと、フランシス・ビントン牧師が訪れた時のことです。
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「大統領閣下、ウォーリーは天国で生きています。彼は心から神様を信じる良い子どもでした。もうこれ以上息子さんのことで悲しんだり苦しんだりなさらないでください」
「ビントン牧師、その言葉は本当ですよね?
私たちの息子ウォーリーが天国にいるというのは確かですよね」
「もちろんです。私が今話すことは、聖書に書いてあるみことばで、このみことばは、まさに救い主イエス・キリストが直接言われたことです」
「牧師先生!ありがとうございます。私はあまりにも落胆していて、少しの間神様のみことばを忘れていました」
リンカーン夫婦は、フランシス・ビントン牧師の慰めの言葉により、明るい表情を取り戻すこどができた。
引用文献:
ジョン・クゥアン著, 吉田英里子訳(2010)『ホワイトハウスを祈りの家にした大統領リンカーン』小牧者出版, pp.123-124 |
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リンカーンは三男を亡くされた後から、「自分が神の前に正しく立つことを願っていた」(前掲書, p.125)のだそうです。
そのため、長老派教会の牧師、フィニアス・D・ガーリー氏を早朝のホワイトハウスに招待し、個人的な霊的問題についてお話されたのだそうです。亡くなる前、三男は自分の貯めたお金を、教会の日曜学校のために使ってほしいと言い遺すようなお子さんでした。お子さんにとって信仰は最期まで手放すことのなかった、自分の一部だったのでしょう。
父
リンカーンにとって、息子の信仰に少しでも近付くことが、亡くなった息子に寄り添うような気持ちだったのかもしれません。
お子さんを亡くされた後、これからどう生きていけば良いのだろうかと、途方に暮れた時、どなたにも共通することが、1つあると思います。
それは、この世に遺されたあなたが、その人生を十分に生きていくこと。
どのような信仰に基づく死後の世界であろうとも、あるいは「死後の世界などあるはずない、人は亡くなってしまえばおしまいだ」と考える人も、どなたにも等しく言えることは、今手にしている生きる可能性を、存分に活かしてほしいということです。
それは、誰よりもあなたのお子さんが、そう願っていることだから。
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お子さんを亡くしたご両親、どうかご自身の命を故意に縮めようとしないでください。そう願うお子さんのメッセージがしっかり届きますように。 |
2014/6/12 長原恵子 |
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