画像石 舞人・楽人
(東京国立博物館 蔵) |
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品名: |
画像石 舞人・楽人 |
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出土: |
中国山東省魚台県出土 |
数量: |
1面 |
時代: |
中国 後漢時代・1〜2世紀 |
所蔵先: |
東京国立博物館 蔵 |
展示会場: |
2018/4 東京国立博物館 東洋館
列品番号 TJ-4796-7(写真撮影許可あり)
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紀元前2世紀頃の中国で作られるようになった画像石。それは地下の邸宅の如く壁や天井を持たせて作ったお墓や、地上で祭祀を行う祠堂の表面を飾りました。以前、こちらのエッセイでも羊の頭部と鳳凰の画像石を取り上げましたが、今日は舞人・楽人が線刻された画像石を紹介したいと思います。
画像石には酒宴で楽団や踊りや曲芸を披露する芸人の姿もしばしば登場するようになりました。それらは先祖の霊を楽しませるために彫られた(※1)と考えられています。
こちらの画像石、縦64.2cm、横60.5cm(※2)ありますが、かなりしっかりと舞人・楽人の姿が刻まれています。限られたスペースにいくつもの場面を細い曲線を刻んでいくことは随分骨が折れたことでしょう。
画像石のそばには見取り図が併せて掲示されていました。 |
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そちらの解説文(※3)によると、上段では虎形の台座の上にある太鼓を二人の人物が踊るように叩いています。その下、中段の向かって右端の人物は4個のお手玉でジャグリングをしています。
中段の向かって左側は、長い袖を振り回して踊る男女の姿(写真2)が表現されています。これは漢時代に流行した踊りで、その服装の違いから、向かって右側が男性、左側が女性と考えられています。
そして下段、向かって右端は膝に琴の一端をのせて弾く姿(写真3)で、当時の奏法の特徴だそうです。 |
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その隣では手拍子を打ちながら歌を歌い、向かって左端の二名は左手にしょう(パンパイプ)、右手にとう(でんでん太鼓)を持って演奏しています(写真4)。
とっても賑やかで活気溢れる場面です。画像石のあるお墓に眠る人も、きっと死後の世界で明るく、楽しい気持ちで過ごせていることでしょう。 |
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<参考資料・ウェブサイト> |
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<写真> |
写真1 |
画像石 加彩舞人・楽人 解説パネル
(当方撮影・撮影許可あり) |
写真2~4 |
画像石 加彩楽人(当方撮影・撮影許可あり) |
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2018/8/13 長原恵子 |